
ラグジュアリーシューズ・イメージ
エドワードグリーンのロゴは、実は年代によって細かな違いがあり、その変化を知ることで靴の歴史や価値までも読み解くことができます。
古い刻印が残るヴィンテージから現行モデルまで、どこが変わり、何が手掛かりになるのか…。ロゴを「見るだけ」で製造年代が分かるようになるポイントをわかりやすく解説します。
さらに、フォントや刻印位置の微妙な差異は、製造当時の技術や工房の特徴を反映しており、知れば知るほど奥深い魅力に気付くはずです。
中古市場で価値判断の基準にもなるため、購入前に理解しておくことで失敗しない選び方にもつながります。
今回の記事では、年代ごとの変遷を具体例とともに丁寧に紹介し、ロゴから読み取れる情報を最大限活かすコツを詳しくお伝えしていきます。
この記事のポイント
- エドワードグリーンのロゴが年代でどう変化したか
- ロゴから製造年代を見分けるポイント
- 偽物かどうか判断するための着眼点
- 中古価格や価値に影響する年代の違い
- どの年代が買い時か・避けるべきかの目安
エドワードグリーンとは?ブランドの歴史

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ブランド誕生の背景
エドワードグリーンは1890年、英国ノーザンプトンで創業されました。
産業革命以降、靴の大量生産が広がる中で「最高の靴を作る」という理念を貫いた工房からスタートしています。
この時期の英国では高級靴文化が形成されつつあり、紳士靴の需要が拡大していました。
さらに、当時のノーザンプトンは革靴産業の中心地として多くの熟練職人が集まっており、その恵まれた環境が同ブランドの成長を後押ししたとされています。
また創業者エドワード・グリーンは品質に妥協しない姿勢で知られ、細部に至るまで丁寧な作りを徹底したことで、早くから英国紳士たちの間で高い評価を得ることになります。
英国靴の中での位置付け
エドワードグリーンは英国靴の中でも特に高級ラインに属するブランドで、ハンドソーンウェルテッド製法など伝統的な技術を守ってきました。
ジョンロブやクロケット&ジョーンズと並び、英国三大高級靴として評価されることが多いです。
また、クラシックな英国靴の基準ともいえる落ち着いたデザインを持ちながら、エドワードグリーンは上質な革の選定や繊細なステッチワークなど、細部へのこだわりが際立っている点も特徴です。
さらに、現代においても職人による手作業を重視する姿勢が貫かれており、長年にわたり世界中の靴愛好家から圧倒的な支持を集めています。
| ブランド | 価格帯 | 特徴 |
|---|---|---|
| エドワードグリーン | 高い | 丁寧な革選びと職人技 |
| ジョンロブ | 最高級 | ビスポークの強み |
| クロケット&ジョーンズ | 中~高価格帯 | 豊富なラインナップ |
代表モデルの特徴
代表的なモデルにはチェルシー、ドーバー、ガルウェイなどがあります。
特にUチップのドーバーはエドワードグリーンを象徴するモデルとして、愛用者が多い定番となっています。
さらに、それぞれのモデルには異なるラスト(木型)が採用され、履き心地やシルエットが違うため、自分の足型やスタイルに合わせて選ぶ楽しさがあります。
また、ガルウェイのようなブーツモデルはアウトドア用途にも耐えうる堅牢性を備えつつ、上品な雰囲気を損なわないデザインが評価されています。
加えて、チェルシーはフォーマルシーンからビジネスまで幅広く対応できる万能型として、多くのユーザーに長年親しまれています。
- チェルシー(ストレートチップ)
- 端正でドレッシーな印象
- ビジネスからフォーマルまで対応
- ドーバー(Uチップの名作)
- 手縫いスキンステッチが象徴
- カジュアルにも使える汎用性
- ガルウェイ(ブーツの代表格)
- 堅牢性と上品さ
- 秋冬に最適な定番ブーツ
最高品質と言われる理由
エドワードグリーンが最高品質と評価される理由には革の品質が挙げられます。
厳選されたフレンチカーフを中心に、美しい表情と耐久性を両立した素材が選ばれています。また、靴のフォルムも美しく、履き心地にも配慮されています。
さらに、使用される革は単に見た目が良いだけでなく、履き込むほどに深い艶が生まれるエイジングの美しさも魅力です。
製造工程においても、表面処理から仕上げまで複数の工程を経ることで耐久性が高まり、長く愛用できる靴へと仕上げられます。
また、靴内部のライニングやインソールにも天然素材が使用され、通気性と吸湿性が確保されることで、一日中履いても快適さが損なわれにくい点も大きな特徴です。
ポイント
- 厳選レザー(エイジングの美しさ)
- 熟練職人(多工程の手仕事)
- 天然素材ウェルティング(耐久性と快適性)
- インソール素材(通気性と吸湿性)
他ブランドとの違い
他ブランドと比較すると、エドワードグリーンは「エレガントさと実用性のバランス」に優れています。
特にシャープなトウのラインは他ブランドにはないスタイリッシュさを感じさせます。
また、同ブランドは単に見た目の美しさだけでなく、長期間履き続けることを前提として設計されているため、経年による革の変化や履き心地の向上といった「育つ楽しみ」も味わえる点が大きな魅力と言えるでしょう。
さらに、実用性とエレガンスを両立するデザイン哲学は、ビジネスシーンはもちろん、カジュアルな装いにも自然にマッチし、多様なスタイリングに対応できる柔軟さを備えています。
加えて、細部のパーツ配置やラストの造形に注目すると、洗練されたシルエットの中に実用的なサポート構造が組み込まれていることがわかり、見た目と機能性のバランスが非常に高いことが理解できます。
こうした点は他の高級英国靴と比較しても際立った特徴であり、ファンが多い理由のひとつにもなっています。
主観ポイント
- 落ち着いた色味(場面を選ばない汎用性)
- ラストの美しさ(足元を引き締めるシルエット)
- 長く履ける普遍性(経年変化も楽しめる)
ロゴが変化してきた主な年代区分

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1930〜50年代ロゴの特徴
この時期のエドワードグリーンのロゴは、クラシックなセリフ体(Serif)を基調とし、細い線と繊細な意匠が見られます。工房色が強いため、現代よりも控えめな印象が残されています。
また、刻印や活字が均一でないこともあり、手作業の痕跡が感じられる点が特徴です。
さらに、この年代はブランド黎明期であったことから、ロゴそのものが製品の“サイン”としてより職人的な意味合いを持っており、製造工程の違いや刻印工具の差がそのままロゴの個体差として表れることも珍しくありませんでした。
そのため、同じ年代の靴であっても、印字の深さや線の太さが微妙に異なる場合があり、ヴィンテージ市場ではこうした違いが価値判断の材料として注目されることがあります。
主な特徴(表)
| 項目 | 特徴 |
|---|---|
| フォント | セリフ体中心 |
| 印字方法 | 手作業による刻印も多い |
| 視覚印象 | 控えめ・クラシック |
1960〜70年代ロゴの変化
1960年代以降、革靴市場の国際化が進む中で、ロゴの印象にもわずかなモダン化が進みます。特に文字の幅やバランスが整えられ、視認性が向上しました。
この時期のロゴを見分けるポイントは、セリフの角や終端がやや滑らかになり、均整が取れている点にあります。
また、この年代はエドワードグリーンが海外市場での知名度を広げていった時期とも重なるため、ロゴ表現がより洗練され、国際的なブランドイメージに適合する方向へシフトしていきました。
その結果、製造年の判別に役立つ小さな違いが生まれており、現代の愛好家やコレクターの間では、この年代特有のロゴを見つけること自体が楽しみの一つになっています。
この年代のポイント
- 視認性向上
- 微妙なモダン化
- 刻印の品質安定
1980年代ロゴの見どころ
1980年代になるとブランドイメージの確立が進み、ロゴデザインも現代のスタイルに近づきます。フォントの力強さが増し、ブランドネームがしっかりと主張されるようになります。
一部モデルではゴールド色の印字が採用され、高級感が際立つ印象へと変化しました。
この頃のロゴは、単に視覚的な変化だけではなく、ブランド全体の戦略や価値の訴求が強く反映されている点も重要です。
例えば、海外市場における競合ブランドとの差別化を意識した配色や、より洗練されたフォント設計が取り入れられ、ラグジュアリーブランドとしての存在感が一層際立っていきました。
また、ロゴの位置や刻印の方法がより統一され始めたことで、生産工程における品質管理が高まったとされ、これが現在のロゴに繋がる礎となっています。
さらに、こうした変化は現代のコレクターの視点から見ても非常に興味深く、1980年代特有のロゴを持つモデルは中古市場で一定の人気を維持しています。
主な見どころ(表)
| 要素 | 内容 |
|---|---|
| フォント | やや太字化 |
| 色味 | ゴールド印字が増加 |
| 印象 | 高級感・ブランド性強調 |
1990年代ロゴへの変遷
1990年代は、現在のロゴの原型が出来上がった時期とされています。
より洗練された文字幅、色味の統一、ロゴ位置の規格化など、製品全体のブランディングが統一され始めた年代です。
この頃から中古市場でもロゴ変化が年代判別の基準として注目され始めました。
また、この時代は世界的なファッションの多様化が進んだ背景もあり、ブランドアイデンティティを視覚的に表現する手段としてロゴがより重要視されました。
そのため、ロゴの配置や色味だけでなく、刻印の仕上げや印字の精度まで細かく管理されるようになり、製品ごとのばらつきが減少していきます。
こうした流れは現在のエドワードグリーンのロゴに繋がる重要な転換点であり、コレクターにとっても年代特定の判断材料として非常に興味深い部分となっています。
- 規格化が進む
- ロゴ位置が一定になる
- 中古市場で判別指標に
2000年以降の最新ロゴ
2000年代以降は、現代的な印象と高級感がバランスされたロゴへと完成しています。
明確なゴールド、均整の取れたフォント、そして印字位置が完全に統一されたことで、一目で「現行ロゴ」とわかるようになりました。
また、限定コレクションなどではロゴカラーが変わる場合もあり、コレクター人気が高まっています。
さらに、デジタル時代のデザイン基準に合わせて、ロゴの視認性がオンライン上でも十分確保されるよう最適化されている点も重要です。
公式サイトやキャンペーンビジュアルではロゴカラーのコントラストが強調され、ブランドの存在感を高める工夫が施されています。
また、記念モデルやスペシャルエディションでは特別な色味や加工がロゴに施されることがあり、デザイン収集の楽しさが広がっています。
こうした要素により、2000年代以降のロゴは単にブランドを示す記号にとどまらず、ブランドストーリーを象徴するアイコンとしての役割がさらに強化されていると言えるでしょう。
主な特徴
- ゴールドの発色が明確
- 文字幅が均一で整う
- 刻印位置が現行基準に
年代別ロゴのデザイン特徴

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フォントの違いを見るポイント
エドワードグリーンのロゴは年代によってフォントの太さや角の処理が異なります。
特にセリフ部分の形状やエッジのシャープさは年代判別に役立ちます。
また、70〜80年代にかけては視認性を重視したモダンなフォントへ変化している点も見逃せません。
さらに、それ以前の時代では工房ごとのデザイン傾向が強く反映されていたため、フォントの細部に個体差が見られることも特徴です。
例えば初期は細身で繊細な印象が多い一方、1960年代以降は革靴の国際展開に伴い、読みやすさとブランド表現を意識した“均整の取れた文字”へと変化していきました。
こうした変化を理解することで、単なる見た目ではなく、歴史背景とともにロゴを読み解く楽しみが広がります。
フォント比較(概要表)
| 年代 | 太さ | セリフの形状 | 視認性 |
|---|---|---|---|
| 1930〜50 | 細め | 角張り | やや低い |
| 1960〜70 | 中間 | 滑らか | 中程度 |
| 1980以降 | 太め | 洗練 | 高い |
色と質感の変わり方
ロゴの色味は、古い時期には控えめで、刻印の深さで認識することが多いですが、1980年代以降はゴールド印字が増え、強い存在感を放ちます。
2000年代以降は発色がより安定し、限定モデルでは特別仕様のカラーも採用されています。
さらに、近年ではデジタル表示を前提とした色調設計が行われるようになり、オンライン上での視認性を高めるために微妙な色の調整が行われています。
また、ブランドキャンペーンやコラボモデルではロゴカラーの変更や特殊加工が用いられることも多く、単なる装飾ではなく“ブランドメッセージを表す要素”として機能している点も注目すべきポイントです。
カラー変化のポイント
- 初期:革の質感に馴染む自然な色味
- 80年代:ゴールドによる高級感
- 現行:発色の安定とバリエーション
文字配置の変化
年代ごとにロゴの配置位置も異なります。古いモデルではヒール内側やライニングに不規則に配置されていましたが、1990年代以降は統一化され、製造ルールとして確立されています。
また、この変化は製造拠点の設備向上や品質管理の強化と密接に関係しており、ロゴが配置される位置がブランドのアイデンティティを視覚的に表す役割を担うようになりました。
さらに、モデルによっては刻印の角度や深さも調整され、視認性と耐久性の両立が図られています。
この結果、年代ごとの差異がより明確になり、中古市場ではロゴ位置自体が年代判別の大きな手掛かりとして扱われることが増えています。
配置比較
- 初期:位置にばらつき
- 中期:徐々に統一
- 現行:完全に統一
印字方法の違い
1930〜50年代は手作業の刻印が多く、深さや線の太さに個体差があります。
手彫り特有のムラや、革の状態によって刻印がより深く入る場合もあり、製品ごとに“味”が感じられるのが特徴です。
70年代以降は機械による印字が増え、均一な仕上がりになっていきました。これにより視覚的な安定感が高まり、製造ロットによる差異が徐々に少なくなります。
現行では品質管理が徹底され、ほぼ個体差がありません。さらに最新モデルでは印字の深さや色味についても細かい基準が設けられ、ブランドイメージの統一と長期使用による劣化への強さを両立させる方向に進化しています。
印字方法のポイント表
| 年代 | 主な方法 | 個体差 |
|---|---|---|
| 1930〜50 | 手作業刻印 | 大きい |
| 1960〜80 | 手作業+機械 | 中程度 |
| 1990以降 | 機械印字 | 少ない |
刻印・ライニングの見分け方
ロゴが刻印される位置は年代によって変化します。古いモデルではライニングやインソール付近に深い刻印が見られ、現行では整った位置に均一な印字が施されています。
中古靴購入時にはこの刻印位置を確認することで年代の目安になります。
また、モデルごとの仕様変更や製造工場の違いによって刻印の位置が微妙に異なる場合もあり、人気モデルではこうした差異がコレクターの注目ポイントになることも少なくありません。
さらに、経年による革の伸縮や修理歴によって刻印が見えにくくなるケースもあるため、複数の箇所を総合的にチェックすることが重要です。
見分け方チェックリスト
- 深さは均一か
- ロゴ位置が左右で同じか
- 刻印の太さが一定か
ロゴから分かる製造時期の判断ポイント

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靴内部ラベルの確認方法
エドワードグリーンの靴には、内部ラベルが貼られている場合があります。
このラベルは年代によってデザインや文字の配置が異なり、1950年代以前のモデルでは手書き風の文字や限定的な情報しか記載されていません。
当時は主に熟練職人による小規模生産であったため、ラベルの書体やインクの濃淡などにも個体差が見られ、製造背景や工房の特徴がそのまま反映されていました。
一方、1980年代以降はフォントが整い、品番・サイズ・製造地などが明確に表示されるようになります。
これにより、ラベルを見るだけで製造年代や仕様の違いが把握しやすくなり、中古市場でもラベル情報が判断材料として積極的に活用されるようになりました。
現行モデルでは、ラベルの素材や配置も統一され、視認性と耐久性に配慮した表示が採用されています。
中古靴の年代判別時は、ラベルの形状、字体、情報量を細かくチェックし、合わせて靴の状態やその他の刻印と総合的に判断することが重要です。
内部ラベルの見分け方(表)
| 年代 | ラベル特徴 | 表記情報 |
|---|---|---|
| 〜1950 | 手書き風・簡素 | 情報が限定的で個体差が大きい |
| 1960〜80 | 印字が整う・紙質が改善 | 必要情報が徐々に明確になり信頼性が向上 |
| 1990以降 | デザイン統一・素材が安定 | 詳細情報が揃い視認性が高い |
ヒール内側の印字位置
ヒール内側の印字は、年代別の変化が顕著に現れる箇所です。古いモデルでは位置や角度が一定でなく、個体差が多く見られ、刻印が浅かったり斜めに入っていることも珍しくありませんでした。
こうした特徴は手作業による生産体制の名残であり、現在では希少性の証として評価されることがあります。
1990年代以降は位置が統一されていき、刻印の深さや角度も一定の基準に従って行われるようになります。
また、現行モデルでは視認性の確保とブランドイメージを考慮した位置に刻印されることが多く、より洗練された印象を与えます。
中古靴チェックでは印字の位置と角度、刻印の鮮明さを確認することで、製造時期や状態を推測する手掛かりになります。
確認ポイント
- 印字の位置が左右対称であるか
- 刻印の角度が一定に保たれているか
- 文字の線が明確で見えやすいか
- 革の摩耗で刻印が消えていないか
ボックスラベルの読み方
靴箱に付いているラベルも年代判別に役立ちます。古い時代のボックスラベルはシンプルで情報量が少ないのに対し、1980年代以降はモデル名・カラー・サイズなどが整ったレイアウトで記載されるようになりました。
この変化は、ブランドとしての統一感を高めるための取り組みでもあり、海外市場の拡大と共に情報提供の重要性が高まったことを示しています。
また、一部年代では使用されているフォントやロゴデザインが異なるため、箱だけでも年代を推測できることがあります。
さらに限定モデルやコラボレーションモデルでは特別なラベルデザインが採用されることもあり、コレクターの注目ポイントとしても評価されています。
中古市場では箱の有無や状態も評価対象になるため、購入時はボックスラベルの情報量とデザインを注視しましょう。
ボックスラベル例(説明)
- 旧型:手書き風印字、情報少なめ
- 1980〜:ロゴが明確に表示され識別しやすい
- 現行:モデル情報がフル表記され統一感が高い
シリアル情報の見分け
靴内部に刻印されているシリアル情報は、製造時期とモデル識別に役立つ非常に重要な情報源です。
特に1990年代以降は管理システムが整い、シリアル番号から製造年やロットが分かるケースもあります。
番号の形式や位置によって年代が推測できるため、購入前に必ず確認したい部分のひとつです。
中古靴を購入する際はシリアル情報の有無をチェックし、刻印の形状や深さも併せて確認すると良いでしょう。
また、シリアルの字体や配置が他モデルと大きく異なる場合は再刻印や修理歴が疑われることもあるため注意が必要です。
状態や経年変化によって刻印が薄くなっている場合もありますが、それが逆にオリジナルである証拠になることもあります。
シリアル確認チェック
- 番号が明確に刻印されているか
- 数字や記号の配置が均一であるか
- 刻印が薄くなっていないか
- 位置が他モデルと一致しているか
年代別の相場感
年代別ロゴの違いは中古市場での価値に大きく影響します。年代が古く希少性の高いロゴのモデルはプレミア価格となることもあり、特に1930〜50年代の刻印が残っている個体はコレクター人気が非常に高いです。
この時期の靴は現存数が少ないため、状態が良好なものは市場で高額取引される傾向があります。
一方、1980〜90年代のモデルはブランド力が確立しつつあった時代で、デザイン性と品質の高さから中古市場でも安定した需要があります。
ロゴの変化を楽しむ愛好家や年代別にコレクションする人にとっても人気が高いカテゴリです。
2000年代以降の現行ロゴは状態による価格差が大きく、履き込みやメンテナンス状況が評価に直結します。
比較的入手しやすい反面、良好なコンディションの靴ほど価値が高まる傾向にあります。中古購入時にはロゴの年代だけでなく、ソールの摩耗やメンテナンス履歴も併せて確認すると安心です。
年代別中古相場(目安)
| 年代 | 相場傾向 | 特徴 |
|---|---|---|
| 1930〜60 | 高い | 希少価値が高く状態次第で高額に |
| 1980〜90 | 中間〜高 | コレクター需要と安定した品質 |
| 2000以降 | 中〜低 | 状態で価格差が大きく入手しやすい |
中古市場での真贋と価値判断

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年代による価格差
中古市場では、ロゴの年代によって価格が大きく変動します。特に1930〜50年代ロゴが残る個体は希少性が高く、コレクターの競争によって市場価格が上昇しやすい傾向にあります。
この年代の靴は歴史的価値や当時の製造背景が評価されるため、多少の使用感があっても希少性が価格を押し上げるケースが多く見られます。
一方、2000年代以降の現行ロゴは比較的流通量が多いため、状態による価格差が大きく、メンテナンス状況や付属品の有無などが評価に影響します。また、定期的にメンテナンスされているかどうかや、オリジナルのボックスやシューツリーが揃っているかといった要素も価値判断のポイントとなり、総合的に見て評価が決まることが多いです。
価格差の傾向(表)
| 年代 | 傾向 | 価格帯 |
|---|---|---|
| 1930〜60 | 非常に高い | 市場でも希少 |
| 1980〜90 | 高め | コレクター需要 |
| 2000以降 | 中〜低 | 状態依存 |
偽物で多いロゴパターン
偽物のエドワードグリーンではロゴ部分のフォントや刻印位置に不自然な点が多く見られます。
特にフォントの線の太さやエッジの処理が年代と一致していない場合や、文字の配置が極端にずれている場合などが代表的なサインです。
また、刻印の深さが均一でない、あるいは素材に対して不自然な圧力がかかっている痕跡が見られることもあり、そうしたわずかな違和感が真贋を判断する大きな手がかりとなります。
特に初期年代のロゴは手作業による個体差があるとはいえ、一定のルールに基づいているため、大きく外れているものは偽物の可能性が高まります。
特に以下のような特徴がチェックポイントになります。
偽物にありがちな特徴
- フォントの太さが均一でない
- 刻印が浅すぎる、または深すぎる
- 配置が左右非対称
- ゴールド箔の色味が安定しない
本物は年代ごとにデザイン基準が存在するため、年代と一致しないロゴは疑わしい可能性があります。
チェックすべき部位
中古品を購入する際には、以下の部位を重点的に確認することで真贋判断の精度が上がります。
さらに、これらのチェックポイントは単に偽物を見抜くためだけでなく、実際にどの年代に製造されたものかを判断する際にも大きな手がかりとなります。
特にヴィンテージモデルの場合、製造過程で採用されていた技術や部品の違いがそのまま刻印や位置の特徴として表れるため、複数の部位を総合的に観察することが重要です。
また、同じ年代でも生産ロットによって多少違いがあるため、一つの要素だけでなく全体のバランスを見て判断することが精度向上のポイントになります。
チェックリスト
- ヒール内側の刻印位置(左右差や角度の違いも確認)
- ライニングのロゴ配置(年代ごとの配置パターンを比較)
- ボックスラベルの年代一致(フォントや情報量も判断材料)
- シリアル刻印の有無と様式(管理方式が変化した年代を確認)
状態と価値の関係
状態が良いものほど価値が高まりやすいのは当然ですが、年代の古い個体ほど多少の使用感があっても希少性が価値を押し上げます。
こうしたヴィンテージ特有の評価軸は、修理が施されている場合でもオリジナル仕様が保たれているかどうかが注目され、多少の傷や履き皺があっても“歴史を感じられる魅力”としてプラスに作用することがあります。
一方で現行モデルは状態が価値に直結し、傷やソールの減り具合によって大きく価格が変動します。
特にアッパーのダメージが目立つ場合は評価が大きく下がる傾向があり、同じ年代の中古品でも状態の差が価格差として明確に現れます。
また、ソール交換や修理履歴が残っている場合は状態によってプラス評価となる場合もあります。
さらに修理内容が正規店または専門工房によるものかどうかも価値を左右する要素となり、正規修理によって適切にメンテナンスされている物ほど市場では安心感を持って評価されることが多いです。
買っていい年代・避けたい年代
初めて購入する人であれば、1980〜2000年代のモデルが品質・価格・状態のバランスが良くおすすめです。
特にこの時代は製造技術や素材が安定しており、現行ラインに近い履き心地を保ちながらもクラシックな魅力を感じられるため入門モデルとして最適です。
また中古市場でも流通量が比較的多く、良好なコンディションの個体を探しやすい点もメリットです。
1930〜60年代は高値になりやすく、良いコンディションを探すのが難しいため、上級者やコレクター向けとなります。
さらにこの年代は希少性が高い反面、修理箇所や保存状態によって価値が大きく変動するため、知識や経験が求められる領域と言えるでしょう。
購入おすすめ年代(表)
| 年代 | 推奨度 | 理由 |
|---|---|---|
| 1930〜60 | 中 | 希少だが高価 |
| 1980〜90 | 高 | 品質と価格のバランス良い |
| 2000以降 | 高 | 状態の良い物が多い |
まとめ│エドワードグリーンのロゴ比較と見分け方!
エドワードグリーンのロゴは単なるブランド表記ではなく、製造年代や希少性を判断するための非常に重要な手がかりです。
中古市場ではロゴの違いがそのまま価格や価値に直結するケースが多く、年代ごとに変化してきたフォントの特徴や刻印位置の違い、さらにはボックスラベルのデザインや記載情報を総合的に確認することで、より正確な真贋判断や価値の見極めが可能になります。
とくに古い年代のロゴには製造背景や当時の技術、素材の違いが現れており、その細かな差異を理解することで、本当に価値ある一足を見つけやすくなります。
また、ロゴの変遷を把握しておくことで中古市場の動向を読みやすくなり、自分のコレクション方針に沿った購入判断もしやすくなるため、靴好きにとっては知って損のない知識です。